住宅ローン所帯持ち会社員がセミリタイア目指してみた

住宅ローンあり・所帯持ちの会社員がセミリタイアを目指します。ソーシャルレンディング・投資・倹約を中心として、IT関連・デジタル機器・B級食べ歩きなども雑多に書いていきます。

社用のPCセキュリティ ESETをやめた話

今まで私用・社用ともにPCのセキュリティソフトはESETを使用していました。社用については結構昔からなので、私が決めた訳ではないですが……。

国内のWeb界隈でESETの評判が高いのは、アフィリエイトが活発なのと、法人版においても販社・総代理店のCanonマーケティングジャパンがかなり力を入れているのが大きいためです。率直に言ってしまうと、そこまで特筆すべきセキュリティソフトではありません。

とは言え、酷評するほど決して悪いソフトではないことも前置きしておきますが、一方色々なデメリットがかなり大きく、一昨年より乗り換えを検討していました。そして結論としては社用セキュリティソフトをESETから乗り換えることに決めた次第です。

ほぼほぼ移行も終わっていますし、もう書いちゃってもいいや、ということで。

ESETをやめた理由

1. バージョンアップ時の不具合が多かったこと

かなり以前に法人版のESET4がサポート終了するため、対象となるクライアントPCをESET5へアップデートした際、不具合が起きたPCがかなり出ました。メーカーサポートいわく、上書きインストールでも一旦アンインストール後の入れ直しでも対応可能という回答でしたが……。正常に上書きできないケースが様々に。

それとESETはマイナーバージョンアップすら自動で出来ない、上書きインストールが必須というのもシステム的に微妙だなあ…というところです。サポートへ問い合わせた際、既に使っているバージョンが結構マイナーアップされているから新しくして、と言われることが結構あるかと思います。

2. ESET6以降へ対応させる際の基盤側対応が多く、他システムへ移行した方が楽と判断したため

現状、ESET法人用の最新版は7.0となります(2019年2月現在)

自分の会社ではPC用が5.0、サーバ用が4.5を使用しており、2020年初にはサポート切れとなります。そして、これをESET6以上に対応させるには管理サーバを一から作り直して、クライアントシステム・管理用エージェントも新たに配り直さないといけません。

リソースも限られている昨今、単なるバージョンアップのためだけにそんな工数を割きたくないですし、外部にお願いして大枚はたくなら、この機会にもっと管理が楽なシステムへ乗り換えますよそりゃ。

販社の対応提案がダメすぎて論外だったというのもありますが。1で書いたトラブルの時も全く助けになりませんでしたし。一応クラウド対応オプションというのもありましてオンプレサーバを置かない構成も出来る場合があります。ただ、制限事項が非常に多くてうちの会社の場合ではNGでした。

しかも、軽量を売りにしている割にはそんなに軽くないですし。と書いてしまうと多少の語弊がありますが、少なくともESET5はそこまで軽くなかったという私の評価です。ESET6を評価した際にはそれなりに改善しているように見えましたが、これは管理エージェント無しでの使用だったのであまり正確でないかも。

3. アンインストールが正常に出来ない確率が結構高い

1による不具合が起こった際も、起こっておらず通常通りに利用している場合のどちらでも、アンインストールが正常に出来ないケースが少なからずあります。

なお、今回のシステム移行に際しても削除は必要となりますのでクライアント系は外部委託・一括配信しているからまだいいものの、Windowsサーバ系で使用していたESET4.5は誰かに任せる訳にもいかず私で段階的に対応しているのですが、ここでも正常に行かず止まるというケースが一割以上……。

しかも、ActiveDirectoryサーバやADFSサーバという結構クリティカルなサーバで発生するのがまた頭が痛かったです。現象としては「ドライバのアンインストール」表示で止まることが殆どで、そうなった場合にリモートデスクトップ接続を切ると再接続不可能、かつ仮想コンソールからも操作を受け付けなくなるというドツボに。

結論として再起動するしかなく、かつ中途半端に残ってしまいそのままでは再度アンインストールも出来なくなるという恐ろしい状況になります。なお有償サポートの回答としてはその状況ではクライアント・サーバに関わらずセーフモード起動で専用ツールを使うしかない、という体たらく。

前からの経験で有償サポートは当てにならないのは予想していたので、試行錯誤した結果、セーフモードにせずとも、削除できる方法を何とか見出しました。公式対応ではないので大っぴらには出せませんが、同じようにお困りのケースがありましたらご連絡頂ければ有償でお答えすることは可能です。

正直、Canonの法人有償サポートというのに入ってはいましたが、対応時間が長い・すぐ電話に出てくれるのがメリットというくらいで、対応力がそこまで変わるという訳ではありませんでした。少なくとも海外メーカーとの密なパイプがあるという印象は受けませんでした。

4. 結論

ということで、昨年に他システムへの入れ替えを上申して現在はほぼほぼ移行が完了した状態です。ここ一週間はサーバ側の移行で多少手こずってはいましたが……。

何に移行したかは当然開示しませんけれども、フルクラウドベースの管理システムかつ社外環境の端末でも確実に状況確認が出来るようになりましたので、ESETから入れ替えて良かったと今の所は感じています。

自宅PCはESETですし、法人版とは仕組みが多少なりとも違いますのでこれは引き続き使い続けるでしょうけれども、法人利用としてはESETを採用し直すということは今後まずないでしょうね……。

もし同様にESETからの乗り換えを考えているIT担当者様がいましたら有償でご相談に乗ります。

5. その他

法人のPCセキュリティ対策としては、資金力がある大手企業ならクラウドストライク・サイバーリーズン・カーボンブラックなどの事後検知重視のEDR製品へと移行する所も今後多くなってくるでしょう。一方、WindowsOSの親和性を重視してMicrosoft365のE5契約に付随するWindows Defender ATPへと切り替える大手企業も最近増えていますね。

Microsoftの365ユーザー会でも複数話を聞きましたところ、Windows Defender ATPはかなり悪くないように思えますし、導入企業の評価も比較的良好に思えます。LockOutなどの他社と提携し、iOSやAndroidの一元管理も始め出しています。

www.itmedia.co.jp

個人PCでもWindows10端末ならWindows Defenderで充分では?と最近かなり揺らいできています。けれども付加機能や心情的な所でなかなか思い切れてはいないです。なんだかんだ今までの先入観に囚われてしまう性分のようです。

先に述べました通り、自宅のPCは当面引き続きESETを使い続けます。下記の通り最近安価に3年分更新してますし……ネットバンキング保護など付加機能を重視される方は引き続き使い続けるかな、と。

www.sr2028.com